電着塗装とは
電着塗装とは
塗装したい材料を塗料の中に浸漬し、電気を流して塗料中の樹脂成分を材料の上に均一に塗装する方法です。よって、スプレー塗装やコーター方式では塗装の難しい場所に塗膜を形成させることができます。それも均一な膜厚を得ることができます。
ハニライトプロセスのメカニズム
ハニライトプロセスは、アルミニウムの陽極酸化技術に水溶性表面処理剤による電気泳動技術を加えたものです。その原理は次の4つのステップからなり、瞬時に連続的に行われます。
01
電気分解
Electrolysis
水の電気分解により陽極にはH⁺、陰極にOH⁻イオンが発生します。
02
電気泳動
Electrophoresis
電気を流すと、陰イオンを有する樹脂微粒子は陽極に、陽イオンを有するアミンは陰極に移動します。
03
電気析出
Electrodeposition
電気泳動によって移動した樹脂微粒子は、陽極酸化処理されたアルミニウム表面に集まり、H⁺イオンとの中和により電荷を失うことで塗膜として析出します。
04
電気浸透
Electro Osmosis
析出した樹脂微粒子間に含まれる水分が電着液中にはじき出されて、塗膜がしっかりと固まります。
特長
特長
- 陽極酸化の工程(アルマイト)に引き続き処理を行うため、ライン工程および時間が約1/3に短縮されます。
- 電気的に樹脂膜を形成するため、複雑な形状や曲面に均一な樹脂膜を形成することができ、密着性、耐腐食性に優れています。
- 水溶性、熱硬化性アクリル樹脂膜封孔が行われるため、クラック現象の発生を見ることなく170~200℃の高温焼付乾燥ができ、優れた耐候性、耐薬品性を発揮した外観の優れたトップコートが得られます。
水溶性樹脂を使用しているため、安全衛生上有利です。
- 塗装効率が90~98%と非常に良いです。